2013年2月7日木曜日

スペインの労働条件

"Suiza quiere recortar permisos de trabajo para extranjeros ante el aluvión de españoles y portugueses http://ow.ly/hszU5 @elpais_inter"

「スペイン人、ポルトガル人の大量流入に対し、スイスは外国人に対する労働許可の削減を検討」

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今回もEl Pais紙のツイートを頂いて来ました。スペイン時間で2月6日午前9時台に投稿されたものです。

そして、例によって訳はかなり意訳です。元ツイートにはどこにも「検討」なんていうニュアンスは出て来ていません。

このツイートを理解するには、スイスのヨーロッパ内での立ち位置とでもいうものを知る必要があります。ご存知の方も多いかとは思いますが、スイスは欧州連合には加入していません。しかし、自由な往来を認めるシェンゲン協定に参加しているため、スペイン人やポルトガル人は自由にスイスに入ることができます。この欧州連合加盟国、シェンゲン協定参加国については、wikipediaでシェンゲン協定を検索するとわかりやすい図が出て来るので是非参照してください。


日本でも報道されていることと思いますが、スペインの不況レベルは厳しさを増していて、特に若年層の失業率は25%を上回っています。となると、職を求めて他の国への移住を考えるというのは自然の成り行きです。ましてや、いくら物価が安いとは言え、対給与水準で考えたときスペインの都市部は決して住みやすくはないのが実情です。

どのくらい給与水準が低いかというと、スペインの法定最低賃金は月給で600ユーロ程度と言われていて、日本の最低時給で1日7時間、月に22日働いた場合と比べても4割り程度少ないことになります。

実は、2年程前に知人の紹介で、詳しい条件を知らないまま、ある旅行会社の面接に行ったことがあるのですが、先方から出された条件は、日英西の3国語堪能で、土曜日は3週に1度出勤、職務の性質上、時間外や休日出勤もあるがその分の手当は無しで、手取り月給が約900ユーロでした。幸い、私がどうしても働かなければならない状況ではないので、筆記試験を受ける前に丁重にお断りしたのですが、実際、この条件で働いている日本人が結構いるのは事実です。逆に言えば、これで受けてしまう人たちがいるので、条件が改善されないとも言えます。

閑話休題

元記事によると、スイスは東欧諸国からの移民に対し、既に労働許可の発行制限を行っているのですが、西欧諸国からの人たちに対しても同様の措置を取るかどうかは今のところ最終決定はされていません。そして、もし決定されたとしても当面1年と期限を区切って施行されるようです。

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