2012年10月17日水曜日

禍福はあざなえる縄のごとし

No hay mal que por bien no venga.

禍福はあざなえる縄のごとし

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今回はGloria Estefanの歌のタイトルを取り上げてみました。

直訳すると「良いことのために来ない悪はない」。
この歌自体は別れをテーマにしていて、「お別れだけど、お互いに幸せに!」みたいな内容なので、「悪いことがあれば、それに良いこともくっついてくる。」っていうことなんだと思います。

 





歌詞が知りたい方は、こちら
一カ所「Entre」が「Ente」になっちゃってますが…。(^▽^;)

この曲が入っている「Mi Tierra」というアルバムは、歌詞が聞き取りやすい曲が多いので、リスニングの教材としてイチオシです! ちなみに、私が一番好きな曲は1曲目の「Con los Años que Me Quedan」ですが…。


ところで、実は明日から日本に里帰りします。
現時点では3週間の予定なのですが、今回は諸事情あって滞在を延長するかも…。
いずれにしても、こちらに戻るまでは更新できないと思うので、悪しからず。

2012年10月11日木曜日

レディー・ガガ

"¿Es Lady Gaga una mamarracha?"

「レディー・ガガはエキセントリック?」

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今回の訳ははっきり言って正しくないかもしれません。
というのも、「mamarracho/a」という言葉がかなり微妙なのです。
私が使っている辞書によると「1 ばかげたこと[変な服装]をする人 2 くだらない人、ばか」ということになるのですが、そのまま使うにはちょっと強すぎる気がして…。

でも、彼女が変な服装をする人であることは間違いないかと…。笑

この「mamarracho/a」ということばで私が思い浮かべたのは、80年代に放送されていた「オレたちひょうきん族」のタケちゃんマンだったのですが、夫に確認したところ、少し違うとか…。

彼に言わせるとmamarracha=putón verbeneroで、後者は辞書には「ふしだらな女」と書いてあるのですが、夫がこの言葉を使う場面から察するところ、「過度に挑発的かつ下品な服装の女」を指しているようです。ちなみにputónは「売春婦」、verbeneroは「お祭り好きな」という意味です。


レディー・ガガのことは詳しく知らないし、さして興味もないので、彼女がmamarrachaであるかどうかについては判断を保留しますが、日本びいきで東日本大震災の復興支援にはかなり貢献したということに関しては、称賛に値すると個人的には思っています。
順番が前後しましたが、この質問は前回取り上げたLa Sextaの「El Intermedio」の中で視聴者からの質問として紹介されたものです。

また「エキセントリック」 はexcéntricoという言葉がちゃんと存在します。
いずれにしても、日本語でもそうですが、個人個人によって言葉のもつ微妙なニュアンスの範囲が異なるので、ピッタリの訳をつけるというのは難しいとあらためて認識したのでした。




2012年10月9日火曜日

新しい抵抗

"Deja la calle, toma tu casa"

「外に出ずに、家を占拠せよ」

http://www.lasexta.com/programas/el-intermedio/mejores-momentos/deja-calle-toma-casa_2012100400302.html

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今回もスペイン語的には特筆するべきことはないのですが、スペインの状況をお知らせしたくて投稿しています。
 
先日ラホイ首相は、市民による現政府の政策に対する抗議行動に関するコメントで、「抗議行動を起こしているのはごく一部で、デモに出かけない市民は政府の政策を支持している」という主旨の発言をしました。

今回取り上げたプロパガンダは、テレビの6チャンネル(la Sexta)の「El Intermedio」という番組によるこの発言を強烈に皮肉るプロジェクトのもので、「政府に対して抗議の姿勢を示すために、10月14日(日曜日)の午前7時に外出はせずに家にいよう!」というもの。日曜日の午前7時ですから、当然ながら家にいる人の方が多いのは明白です。

この「El Intermedio」という番組は月曜日から木曜日までの毎日、午後9時半から約1時間に渡って放映されているのですが、スペインの社会で起きている様々な事象を皮肉たっぷりに解説する番組で、攻撃対象は政府、王室、有名人等、日本ではタブーな領域を思い切りカバーしていて、特にスペインの知識階級には人気があります。

La SextaのHPでビデオを見ることができるので、興味がある方は是非!

2012年10月8日月曜日

微笑みと涙

"Sonrisaas y Lagrimas"

「サウンド・オブ・ミュージック」

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テレビを見ていたら、マドリッドのとある劇場で上演されるミュージカルの宣伝をしていてそのタイトルが "Sonrisas y Lagrimas"。そして画面に映し出されているのは間違いようもなく「サウンド・オブ・ミュージック」のシーン。

タイトルの意味は「微笑みと涙」だというのは、わざわざ言うまでもありませんが、知らなかったらそれが「サウンド・オブ・ミュージック」だなんて想像がつきませんよね。


なんてことで、同じような知らなければ一瞬ピンと来ない映画のタイトルを集めてみました。中には意味としてはそのまんまなんだけど、あまりにも英語のタイトルに慣れてしまってるから…なんていうのも入ってます。

Cadena Perpetua ショーシャンクの空に (The Shawshank Redemption)
Con Faldas a lo Loco お熱いのがお好き (Some Like It Hot)

Con la muerte en los talones 北北西に進路を取れ (North by Northwest)
El Cazador / El Francotirador ディア・ハンター (The Deer Hunter)
El Golpe スティング (The Sting)
El Padrino ゴッドファーザー (The Godfather)
La Guerra de las Galaxias スター・ウォーズ (Star Wars)
La Jungla de Cristal ダイ・ハード (Die Hard)

La Semilla del Diablo ローズマリーの赤ちゃん (Rosemary's Baby)
Lo que el Viento Se Llevó 風と共に去りぬ (Gone with the Wind)

Tiburón ジョーズ (Jaws)

ちなみに、スペイン、特にマドリッドではいまだに外国映画は字幕でなく吹き替えで劇場公開される傾向にあり、字幕で見ようと思うと探すのが大変だったりします。子供向け映画でもないのに…って思ってしまうのは私だけかしら。

2012年10月3日水曜日

Erasmusの危機

La Unión Europea está a punto de quedarse sin fondos para financiar las becas Erasmus http://ow.ly/ebvnY Por los recortes de presupuesto


欧州連合はエラスムス奨学金のための資金が底をつく寸前である。予算削減により。

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またしても久しぶりの投稿となってしまいました。(汗)
例によってEl Pais紙の現地時間本日午後3時29分35秒のツィートです。

まず、注目しておきたいスペイン語表現の解説から始めましょう。


「estar a punto de〜」は後に動詞の不定詞を従えて、「まさに〜しようとしている。〜する直前である。」という意味の言い回しで、過去時制で使うと「〜するところだった。」という意味になります。

ちょっと面白い使い分けの例を挙げてみましょう。
外出しようとしていたところに家の固定電話が鳴ったとします。

Estoy a punto de salir.
望ましくない電話をさっさと切り上げるために「今外出するところなんだけど…」と伝えたり、待ち合わせをしている相手に「まだ家にいるのか?」なんて責められた時に返す言葉。

Estaba a punto de salir.
一方、これはすぐには外出せずに相手と話し込んでしまう場合。「出かけようと思ってたんだけど…。」あるいは、待ち合わせの相手が「ごめん遅れる!」なんて言って来た時に、「今出ようとしてたのよ。」とちょっぴり責めちゃう感じ。

もっとも、最近は携帯で連絡するのが普通だから、あんまりないシチュエーションかも…。(笑)

次に「quedarse sin fondos」。

「quedarse」はいろいろ用法がありますが、この場合は「(…の状態に)なる。「fondo」は、このように複数で使われる場合は「資金、基金」なので、「資金がない状態になる→資金が底をつく」。「fondo=底」なので「sin fondo」と単数だと「底なし」なのに、複数になっただけで底が見えるというのは面白いかも…。

さて、最後にエラスムスのことをちょっとだけ。
これは私がごちゃごちゃ説明するよりググって頂いた方が早いのですが、オランダ出身の人文学者エラスムスから名前を取った欧州連合による留学奨励制度の名前です。
スペインでも現政府により、教育関連の予算が大幅カットされているので、さもありなんという話ではあるのですが、もっと他に見直すべき予算があるのではという気がしなくもありません。

いずれにしても、現在のEUの危機は底なしの様相を呈しているといったところでしょうか…。